ときどき、いる。

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「幻妖綺」-狼ノ許嫁-/清一郎 感想


ひっさしぶりに乙女系シチュエーションCDを聴きました。

ずっとファンだった、〇ジェに裏切られ続け、もう身も心もボロボロ……って心境で、すこしシチュCD界隈から遠ざかってたってわけ。
友人のネオロマンサーmozukuから、珍しく健全な大正浪漫という情報を仕入れていたので、もう気持ちは

「光のシチュCDを聞くぞーおれはーージョジョーーー!!!」

って逸ってました。どきどき。

幻妖綺 ~狼ノ許嫁~

幻妖綺 ~狼ノ許嫁~

 

 

序章

前野さんのちょっと高くて優しい声色のおかげで、脳みそが睡眠を求めてきてやばかったです。

 

自分の脳「寝るのです」
わい「くっ!?ふっ、ふふ、どれだけわたしがシチュエーションCDを聴いてきたと思っている?そんな簡単に寝入るはずなzzzzzzz」

 

みたいな。即オチ2コマみたいに3秒で寝入るところでした。正直危なかったです。

本編ですが、序章なのに全く状況が入ってこなくて「ん??????」ってなりました。えっ、何の話????って……。
あと、久しぶりのシチュエーションCDで、こう、なんていうかCDとの対話?向き合い方?を忘れてたというか、冷静さをかいていたんでしょう。ドキドキが止まらなかったハートがちょっと冷え……ってなりましたが、

 

(おちつけ、まだだ、焦るな……宴はこれからさレッツダンス、そうレッツダンスよ、わたしは清一郎さんと踊るの……!!!!)


って言い聞かせて聴いていきます。
主人公ちゃんと清一郎のちったい頃のお話のようでした。なるほどなるほど。

どうやら清一郎さん、人間じゃない上に幼馴染の主人公ちゃんに片思いしてるみたいでした。くー、あまずっぱい。
あまずっぱい、そう思ってた次の瞬間に「御供え物より、僕が欲しいのは、お前だよ」ってセリフが飛び出てきて「おっっっ」と耳をそばだてましたよ。
「お前が美味しそうに熟れるころ、また迎えに行くよ」って……おっま……幼馴染のようじょに……なんてセリフを……いいぞ(真顔)

さすが大正時代。言葉の端々がえっちですね(小並)
でも安易に裏名義のエロ路線にいかずに純愛に仕上げてるのは超好感度高いです。これ、自分だったら確実に裏名義のえろえろCDにしようぜって提案してたと思います。良く踏ん張った。だからこそ余計にえっちに感じるんだろうなあ。秘すれば花。よきものです。


第一章

出~~~幼馴染特有の朝に起こしに行く鉄板シチュエーション~~~~主人公は無防備すぎて寝ぼけた野郎にベッドに引きずり込まれる奴~~~~~~!!

 

狼の妖怪(?)だから食べるっていうキーワードが結構出てきます。食べる(意味深)ですね、分かります。

安易にエロシチュCDにしなかったのは本当英断だと思うよ。
どうでもいいけど、清一郎くん、主人公ちゃんの前だと良いお兄ちゃんとしてじわじわ外堀埋めてるけど、埋めきって男として打って出たらめっちゃ格好良く迫ってきそうですね。あと嫉妬したら怖そうで良いですね。


第二章

百貨店へ日傘を選びに買い物へ。

正直、病み(闇)のシチュCDを聴きまくっていたので、

百貨店で火事が起きたり、帝国軍人がサーベル片手にいちゃもんつけてきたり、巨大地震が関東を襲わないかビビって聴いてました。

そんなことはなくて良かったです。

大正時代のカヘーにミックスジュースなんてあるのかにゃん……ってちょっと思ったり。ハイカラですね。

BGMも含めてほのぼのしてて良いですね。ほのぼのしつつ、清一郎さんの嫉妬深さが垣間見えたりして興奮しました。
やっぱお前はそういう男なんだな!!知ってた!!いいぞ!!!!(迫真)

もー、ほんと優しい。こんな優しみにあふれるCDを聴くの久しぶりで、な、涙が出ますよ……。

わたしの大好きな大正時代をテーマにした名シチュCD「帝國スタァ」と比較すると、この扱いは雲泥の差、天地もの開き。
なんせ、ラムネぶっかけられたり、鈍器持って追いかけられたり、泥水を啜らされたり、座敷牢に軟禁されたり、無理心中に巻き込まれたりしないなんて……

優しい世界はここにあったんや(驚愕)
(製作会社が違うので当たり前ですけど。)

 

第三章

お祭りデート。流れるような手さばきで主人公ちゃんとちゃっかり手を繋ぐ清一郎、こいつ、できるぞ!

「お兄様」呼びから名前呼びにシフトさせていく清一郎。言いくるめ85%くらいでしょ(CoC脳)
でも聞き耳には失敗したのか、聞こえないって理由で主人公ちゃんに名前を連呼させてる。
やはり、こいつ、できるぞ!!

夜のオカズにするつもりだな(名推理)

じわじわ外堀が埋まっていくのを、傍観者であるわたしはただ眺めることしかできなかった――……。

 

第四章

冗談めかしてえっちなことばっか言うのずるくないですか??????とか思ったら、唐突に官能シーンになって「ファ」って声が微かに出ました……。

いやいやいや、R18ではないんですけど。こう、えっちだ……わかるか?この、えっちな感じ……妄想の余地があればあるほどえっちだと思います。
聴いてくれ(ダイレクトマーケティング

表現がたおやかっていうか、優しさの奥に秘めてた情熱が溢れてる感じで、はわわ~~~ってなりました。
最初の方で状況分かりにくいとかいって正直ごめんね。ライターさんの筆力めっちゃありますね。詳細はさすがに省きますが、BGMと前野さんの静かな演技と繊細なセリフ選び、すっごくパーフェクトだなって……。
ちょっと急ぎ足なのは仕方ない、でも幼馴染だから!清一郎、何年もかけてずっと外堀埋めてきたから……!!よう頑張ったな(歯を食いしばりながらCDを聴いている地獄絵図)という気持ちで聴いてました。保護者目線かな。

 


第五章

嫉妬マン清一郎。

闇のシチュCDだったら、たぶん主人公ちゃん見てた夜会参加者は後で殺されちゃうから、これが光のシチュCDで良かった……。

自分で自分のことを嫉妬マンと自覚してる清一郎は良く出来た男ですよ……

 

第六章

『満月に、音楽、庭園』って情景、完全に金コル3のエンディングや……と、金コル3の思い出がフラッシュバックしていきます。

そんな中、唐突にフラれてしまう清一郎。

ファ!?なんでや!!!!!

って思ってたんだけど、そっかーそうくるかーなるほど!!(実際に聴いてください)
メタモルフォーゼした後の低い声の前野さんも良いっすねぇ……清一郎は先祖帰りで送り狼の影響が強いらしい。短命って、うせやろ工藤;;;;


清一郎「お前が、好きだよ」
わい「わいも好きだよ……だから早く主人公ちゃんとセッククしてくれ……」

 

第七章

いいから早く聴いてくれ。

……ゲロ甘すぎるんだけど、これが光のシチュエーションCDの力か(さらさらと灰に戻りながら)

 

第八章

えぇ~~……清一郎と主人公ちゃん可愛いすぎない?かわいいでしょ……。

甘すぎて呆然としてますけど。和装えっちで大好きって自己申告してくる清一郎、ほんと清一郎。意外とぶれないな、こいつ。
ヒーリングピアノBGM=BLエロ空間とかいう最悪な認識の持ち主なんですけど、ここのピアノBGMすごく好きです。

 

ライターさんの官能的表現が素敵でした。お上手。
あと個人的に伏線でもないけど、こう前々から示されてる出来事が意味を持って反復される表現、すっごく好きなのですが、短時間の中でも見事にシナリオに納めてて良かったです。
ここまで来たら大正時代なんだし、もう少し我慢して正式に結婚してからセッククしない?って思うんだけど、長年がんばって外堀埋めてきた清一郎へのご褒美ってんなら仕方ないわな……って感じです。

 

<総評>

心地よく眠たくなるCDでした。久しぶりに声優さんの演技とか濡れ場頼りじゃない、ストーリーで勝負!って心意気を感じる光のシチュCDで、よかったです。バランス感覚に優れていたと感じます。

もちろん、ストーリーとエロと声優さんの演技が全て神懸かっていた素晴らしいどすけべシチュCDがあることも知ってるけど、純愛はええのう……と初心に帰りました。

前野さんの声好きだけど、めっちゃ優しくて、優しさに慣れていないわたしはいつ清一郎が豹変するか、血にまみれて死ぬかそわそわしてたけど、ハッピーエンドで満足です!!

 

でも大正は光と闇のコントラストが許される世界観のはずなので、もうちょっと二人の関係に難題があったも良かったのかなって思いました。個人の意見です。尺がもう少しあったら、このライターさんの筆力ならそこまで辿り着けていたかもしれない~~!!

 

機会があったら他の幻妖綺シリーズも聴いてみたいです。